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合同会社の役員報酬(社員の給与)の注意点!

設立コストの安さや、設立後の運営の手軽さからここ数年は合同会社で起業される方がだいぶ増えてきましたよね。

税務的には株式会社とほぼ同じなので特にケアすべき論点がないと思われている方が多いかと思います。

しかし、今年の2月に国税庁のホームページで質疑応答事例が公開され、役員報酬の注意点が認識されましたね。

今回は合同会社の役員報酬の注意点について確認してみたいと思います。

役員報酬の税務上の扱いの基本

まず基本のおさらいですが、法人税法上、役員に対して支給する給与は以下の3つのみが経費として認められています。

  1. 定期同額給与
  2. 事前確定届出給与
  3. 業績連動給与

定期同額給与

支給時期が1か月以下の一定の期間ごとである給与で、その事業年度の各支給時期における支給額が同額であるものが定期同額給与とされています。

支給額を変更する場合は原則的には期首から3か月以内に行う必要があります。

役員の職制上の地位の変更、役員の職務内容の重大な変更、法人の経営状況が著しく悪化した場合などは期首から3か月が経過していても認められるケースがあります。

事前確定届出給与

所定の時期に確定した額の給与を支給することを税務署に届出して、その届出通りに支給する給与です。

一部、税務署への届出が不要なものもありますが一般的な中小企業ではレアケースなので今回は説明を割愛しますね。

なお、届出期限は次のうちいずれか早い日までです。

  1. 支給を決議した株主総会から1か月を経過する日(同日がその職務の執行を開始する日後である場合は、当該開始する日)
  2. 期首から4か月を経過する日

業績連動給与

その名の通り利益の状況を示す指標、株式の市場価格の状況を示す指標などに連動して算定される給与です。

こちらも一般的な中小企業では適用が難しいため今回は説明を割愛しますね。

東京国税局の文書回答事例

今年2月に公表された文書回答事例は「合同会社の社員に対して事前確定届出給与を支給する場合の税務上の取扱いについて」というものでした。

上記の通り、事前確定届出給与は税務署への届出が必要で、その届出期限は「支給を決議した株主総会から1か月を経過する日」になることがほとんどです。

合同会社は株主総会がありませんので期限をどのように考えればいいかという旨の確認でした。

回答結果は「定時社員総会を開催して、その開催日から1月を経過する日までに届出すればOK」というものでした。

合同会社の役員報酬の決定

合同会社の役員報酬(社員報酬)の決定は2パターンあります。

  1. 定款で定める
  2. 社員全員の同意を得て決める

定款で定めることは実務的には煩雑なので社員全員の同意を得て決めることが一般的ですね。

「報酬変更の総社員の同意書」などのタイトルで書類を残しておけばOKです。

事前確定届出給与では総会の日と職務執行開始日が重要

繰り返しになりますが、事前確定届出給与は税務署への届出が必要で、その届出期限は「支給を決議した株主総会から1か月を経過する日」になることがほとんどです。

職務執行開始日が株主総会決議日より早いと職務執行開始日が届出期限になりますので職務執行開始日も重要になります。

株式会社の場合は株主総会決議日=職務執行開始日になることが一般的ですので特にケアする必要はありませんね。

合同会社の場合、毎月の給与は上記の通り社員全員の同意で決めれば足りるため特に社員総会の開催は必要ないものと思われます。

ただし、事前確定届出給与は総会決議日と職務執行開始日がないと届出期限が定まらないため、社員総会を開催し職務執行開始日を決める必要があります。

社員総会はデフォルトでは無い場合がほとんど

合同会社の一般的な定款には社員総会についての定めがないことでほとんどです。

事前確定届出給与を設定する場合はまず定款に社員総会を開催することを定めておきましょう。

そのうえで、定款の定めに従って社員総会を開催し事前確定届出給与の支給(支給日と支給金額)と職務執行開始日(総会日と同日)を決定するのです。

そして社員総会の日から1か月以内に税務署に届出をすることもお忘れなく。

届出が期首から4か月以内になっていることも改めてご確認くださいね。

まとめ

合同会社の役員報酬についてはノーケアで何となく進めている方が多いのではないでしょうか?

定期同額給与についてはそれでもなんとかかるかもしれませんが、事前確定届出給与はそうもいきません。

しっかりと必要な手続きを確認して実行しましょう!

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