令和6年分の年末調整の変更点として「簡易な扶養控除等申告書の創設」があります。
概要や注意点を確認していきましょう!
概要
年末調整事務の簡素化の観点から、扶養控除等申告書に記載する内容が前年の扶養控除等申告書等に記載した内容から異動がない場合には、異動がない旨の記載によることができることとされました。
異動がない旨の記載によることができる主な内容は以下の通りです。
- 給与等の支払者の氏名又は名称
- 源泉控除対象配偶者に関する事項
- 控除対象扶養親族に関する事項
- 特別障害者若しくはその他の障害者又は勤労学生に該当する場合にはその旨
- 寡婦又はひとり親に該当する場合にはその旨
- 同一生計配偶者又は扶養親族のうちに同居特別障害者若しくはその他の特別障害者又は特別障害者以外の障害者がある場合には、その同一生計配偶者又は扶養親族に関する事項
この前年から異動がない旨を記載した申告書を「簡易な申告書」といいます。
令和7年1月1日以後に支払を受けるべき給与等について提出する扶養控除等申告書から提出することができますので今回の年末調整で提出するものから簡易な申告書にすることができますね。
簡易な申告書の記載例
簡易な申告書は以下のように記載しましょう。
(国税庁HPから引用)
氏名、マイナンバー、住所は記載する必要があります。
そして右側の余白に「前年から異動なし」と記載すればOKです。
マイナンバーについては、基本的には記載する必要がありますが、別途マイナンバーを記載した帳簿を備えている場合には記載しなくてもよいことになっていますので併せてご確認ください。
また、次のような簡易対応様式の扶養控除等申告書も公表されていますのでこちらを使用することも可能です。
前年の申告内容から異動がない場合は、右側のチェックボックスにチェックを入れれば網掛け部分以外を記載する必要はありません。
注意点
本当に前年と当年で異動がないのか?ということが注意点になりますよね。
この点については国税庁からチェックリストが公表されていますので参考になさってください。
(国税庁HPから引用)
所得の見積額の異動
配偶者や扶養親族の所得の見積額の異動は1円でも違ったら簡易な申告書を使用できないの?という疑問があります。
この点について、以下のようなケースは異動なしとして簡易な申告書を使用できます。
- 源泉控除対象配偶者の所得の見積額が前年当年ともに95万円以下である場合
- 控除対象扶養親族・年少扶養親族の所得の見積額が前年当年ともに48万円以下である場合
- 障害者である同一生計配偶者で控除対象配偶者に該当しない人の見積額が前年当年ともに48万円以下である場合
- 勤労学生控除の適用を受けている場合で、所得の見積額が 75 万円以下であり、かつ、その所得の見積額のうち事業所得、給与所得、退職所得又は雑所得以外の所得の見積額が10万円以下である場合
扶養親族の年齢の変動
扶養親族の年齢の変動により「前年に提出した扶養控除等申告書に記載した事項から異動があった」として簡易な申告書が使用できないケースは、次のような場合をいいます。
- 「控除対象扶養親族」に該当する人の年齢が 70 歳に達し、「老人扶養親族」に該当することとなる場合
- 「控除対象扶養親族」に該当する人の年齢が 19 歳に達し、「特定扶養親族」に該当することとなる場合
- 「特定扶養親族」に該当する人の年齢が 23 歳に達し、「特定扶養親族」に該当しない「控除対象扶養親族」に該当することとなる場合
- 「年少扶養親族」に該当する人の年齢が 16 歳に達し、「控除対象扶養親族」に該当することとなる場合
その他
障害者控除の対象となる人の障害の程度(等級)等に変動があった場合で、身体障害者手帳の交付を受け、前年の申告時には障害の等級が4級であった人について、本年は障害の等級が3級となる場合などは簡易な申告書を使用できます。
なお、身体障害者手帳の交付を受け、前年の申告時には障害の等級が3級であった人について、本年は障害の等級が2級となる場合などは、「特別障害者」に該当することとなるため、簡易な申告書を提出することはできません。
まとめ
配偶者や扶養親族の状況に変わりがないのに毎年同じ内容を記載しなければならずに苦労していた方も多くいらっしゃるのではないでしょうか?
そのような方は今回から簡易な申告書を使用すればぐっと楽になりますね。
是非、簡易な申告書を使用してみてください!







