税理士試験、特に税法科目を乗り切るには理論の暗記が必須です。
法人税法か所得税法は必ず合格しなければならない科目ですが理論の暗記量も膨大ですね。
丸暗記は必要か
丸暗記はできるに越したことはありませんね。
でも必ずできる必要はありません。
税法(理論)の内容が頭に入っていれば問題ないです。
ただ試験中は約1時間で相当量の理論記述が必要になるので解答のスピードを上げるために丸暗記できていた方がよいのです。
あとは丸暗記できていると記述の際の柱(ポイント)の抜けが無くなりますね。理解だけだとうっかり書き忘れがあります。
理解と暗記の組み合わせで合格可能性の順位をつけるなら
1位:内容を理解したうえで丸暗記
2位:内容は理解しているけど丸暗記は出来ていない
3位:内容は理解していないけど丸暗記している
4位:内容は理解していないし丸暗記も出来ていない
内容の理解が優先です。でも丸暗記に挑戦する中で内容の理解が進むのが理想ですかね。
理論暗記の方法
では具体的にどう覚えるのか。
それぞれに合ったやり方があると思いますが私の例をお話しします。
マーカーで色分け
まず理論マスター(税法がまとめられた受験予備校の教材)についてはマーカーで色分けをします。
主語が緑、述語が青、用語がピンクです。
全て暗記できなくても主語と述語だけ暗記できていれば結論は間違いません。
結論を間違うとそこまでいかに完璧に記載出来ていても0点ですよね。
絶対に結論を間違わないように色分けしましょう。
あと法律は独自の用語が出てきますので色分けをしておきます。
「資本金等の額」とか「課税資産の譲渡等」とか、どこまでが一つの用語になっているかをしっかり把握する必要があります。
特にその理論で重要な用語にマーカーしましょう。
ハガキで隠す
色分けして全体の構成と重要なポイントをつかんだらもう実際の暗記作業スタートです。
私の場合はいきなり全体をハガキで隠します。
市販の参考書を買ったときとかに中に入っているアンケートハガキを使ってました。
全体をハガキで隠して1文字ずつずらしながら記憶できているか確かめる方法です。
当然最初は全く暗記できていないのでただ1文字ずつ読んでいるような状況ですが繰り返すうちに少しずつ暗記ができます。
そして最終的にはページ丸ごとが画像的に記憶されるような感じです。
最初の頃は主語・述語・重要な単語に緑マーカーして赤い透明なシート(下敷き?)で隠して部分的に見えない箇所が出来る穴埋め形式で暗記していたんですがそれだと丸暗記ができないんですよね。
上でも書きましたが丸暗記が出来る必要はありませんが丸暗記に挑戦して結果内容の理解にとどまる程度でよいのかなと。
始めから内容理解だけしようとすると結果内容も理解できずに中途半端になってしまいますね。
理論マスター暗記CD
法人税法、消費税法の受験時代は理論マスター暗記CDも併用していました。
移動時間やお風呂の時間に聞きます。
理論マスターをただそのまま読み上げたCDです。
どれほどの効果があったか分かりませんが多少は役に立ったのかな。
ご興味のある方は是非お試しください。
理論暗記の維持
人間記憶しても忘れるものです。
理論の暗記をすることが第一のハードルですがその後の定着も難しいです。
定着のためには定期的に理論マスターをハガキで隠して暗記できているか確認する作業が必要になります。
いわゆる「理論を回す」ってやつですね。
私の場合、5月の直前期までは学校のカリキュラムに沿った暗記スケジュールで回し、直前期は法人税は3日で1回転、消費税は2日で1回転でした。(両方同時受験です)
相続税法は働きながらの1科目受験でしたが2日で1回転はしていたと思います。
結構きつい作業です。でも税法の試験は理論が勝負なので頑張りましょう。(計算では大きい差は生まれません)
受験生時代に暗記した理論は詳細は忘れてしまっても「こういう条文が理論マスターのこのあたりに書いてあったな」というのは結構忘れないもので実務をしている今も理論マスターを読み返して確認したりしますので受験生の皆さんの頑張りは税理士として生きていく以上今後も絶対役に立ちますよ。