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税理士業務

国外財産調書の未提出で全国初告発 国外財産調書の罰則とは?

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京都市の家具輸入販売仲介会社の社長が国外財産調書の不提出で告発されたとのニュースがありました。

2014年に国外財産調書制度が始まってから全国で初の告発とのことです。

事件の概要

2015年1月~2017年12月までの間にタイ在住の知人名義の口座に売上を入金したり、知人名義で日本国内の家具業者と業務契約を結んだりして、約2億1,500万円の所得を申告せずに所得税を脱税していたようです。

脱税した金は知人名義の口座から現金で運び出し、日本国内の口座に預けていたとのこと。

さらに、売上の一部を香港などの海外預金口座に入金し、2017年12月末時点で7,300万円の預金があったらしいのですが、この預金について国外財産調書を提出しなかったとのことです。

重加算税を含む追徴税額は約1億1,200万円で、大半は納付済みとのこと。

国外財産調書制度とは

年末時点で合計5,000万円超の国外財産を持っている方が持っている国外財産の種類、数量、金額などを国外財産調書に記載して税務署に報告する制度です。

金額は年末時点の時価を記載することになりますが時価が分からなければ取得価額で記載しても特段問題になることはありません。

しかし、国外財産が値上がりしている場合など取得時は5,000万円以下であった財産が年末時点で5,000万円超になっている可能性もありますので時価はしっかり確認するようにしましょう。

また、年末時点のレートで日本円に換算して5,000万円超かどうかを判定しますので為替レートにも注意が必要ですね。

さらに、その財産の所在場所を記入する箇所があり、預金・有価証券について銀行・証券会社の住所を省略して提出した際は税務署から問い合わせがあり再提出を求められたことがありましたのでご注意ください。

罰則は?

国外財産調書制度においては、次の行為をした場合には、1年以下の懲役又は 50 万円以下の罰金に処することとされています。

  1.  偽りの記載をして国外財産調書を提出した場合
  2.  正当な理由がなく提出期限内に国外財産調書を提出しなかった場合

(注) 上記のほか、以下の行為した場合にも、同様の罰則があります。
・ 国外財産調書の提出に関する調査について行われる当該職員の質問に対して答弁せず、
若しくは偽りの答弁をし、又は検査を拒み、妨げ、若しくは忌避したとき。
・ 国外財産調書の提出に関する調査について行う物件の提示又は提出の要求に対し、正当
な理由がなくこれに応じず、又は偽りの記載若しくは記録をした帳簿書類その他の物件
(その写しを含みます。)を提示し、若しくは提出したとき。

罰則以外のペナルティ

罰則以外のペナルティとして過少申告加算税の加重措置というものがあります。

国外財産調書の提出がない、または提出していても記載されていない財産について税務調査で申告漏れが指摘された場合、その申告漏れにかかる部分の過少申告加算税が5%加重されます。

本来、10~15%の過少申告加算税が15~20%になります。

特典もある

過少申告加算税の加重措置とは逆の軽減措置もあります。

国外財産調書に記載していた財産について税務調査で申告漏れが指摘された場合、その申告漏れにかかる部分の過少申告加算税が5%軽減されます。

本来、10~15%の過少申告加算税が5~10%になります。

期限後でも提出できます

年末時点で判定して国外財産が5,000万円を超えていれば翌年3月15日までに提出することになりますが、提出期限後も税務署は受け付けていますのでうっかり忘れていた場合などはすぐに提出しましょう。

その国外財産に関する所得税又は相続税について、税務調査の連絡が入る前に提出すればその国外財産調書は提出期限内に提出されたものとみなして、過少申告加算税等の特例を適用することとされていますので期限後に提出するメリットもありますね。

まとめ

個人的な意見ですが今回の初告発は所得税の脱税が伴っていたことによる影響が大きいものと思われます。

所得税の方をしっかりと申告していれば単なる国外財産調書の不提出だけでは告発されなかったのではないでしょうか。

脱税しているから当然国外財産調書も出さなかったんでしょうね。

どこまで細かく記載するか、判断が難しい面もありますが漏れの無いように記載して期限までに提出しましょう!

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