税理士試験の教材はTAC、大原などの専門学校の各コースのカリキュラムで配られるものを基本に各学校の市販教材を必要に応じて購入して勉強されていることと思います。
私も9割以上の時間をそれらの教材での勉強に費やしていましたが少し行き詰った時などに実務書を読んでいました。
実務書を読むメリットはいくつかあります。
実務書を読むメリット
教材では分からない実務上の重要ポイントが分かる
試験委員、特に税法試験委員は実務家の先生であったと思いますので学問的な重要度もそうですが実務的な重要度も出題のポイントになるかと思います。
実務経験のある受験生は良いのですが受験専念などで実務経験がない場合は実務で重要なポイントが分からないですよね。
受験専念の方は実務と両立されている方に比べて勉強時間が多く確保できる点は有利な点ですが実務経験がない分、実務的な重要度が分からない点が不利な点です。
この不利な点をカバーする意味でも実務書を読むことをお勧めします。
息抜きになる
冒頭にも少し書きましたがこれが結構重要ですね。
「息抜きも勉強かい!」とつっこまれそうですが短期間で合格しようと思ったらひたすら勉強なんです。
同じような教材の繰り返しだとイマイチ気分が乗らない時もあると思いますので実務書を読むと気分が変わってよいですよ。
試験委員の本を読めば試験委員対策になる
これは定番のメリットですね。
直前期は専門学校の先生が試験委員の論文や書籍を分析して「この試験委員はこれが専門だからココが狙われる!」と教えてくれますよね。
個人的には逆の立場(自分が試験委員)だったら自分の専門分野から出すかどうか微妙かなと思いますが試験委員の本を読むことでその人の考え方や文章の組み立て方などが分かって本試験の理論を書く際の参考になるかもしれませんね。
本試験中は試験委員のことを意識する余裕はないかもしれませんが。
おススメの実務書
図解シリーズ
実務をやられている方はご存知の図解シリーズです。
その名の通り分かりにくい税法が図解されていて内容の理解が進むということもあるのですが私が参考にしていたのは「誤りやすいポイント」の解説です。
各項目にいくつか記載されていて実務上の誤りやすいポイントなのですが試験でも誤りやすいポイントでもあり狙われるポイントでもあったと思います。
判例の本
まずは「税法の読み方 判例の見方」です。
これは判例自体を解説した本ではないですが判例の読み方に加えて税法の読み方も解説してくれています。
基本的な税法の読み方は専門学校のテキスト等でも解説されていると思いますがより詳しい解説が載っていますので非常に勉強になります。
次に「判例 法人税」です。
確か法人税は本試験の理論で判例と同じような問題が出たことがあったと記憶しています。
直前期にも有名な判例は勉強しますよね。
この本は税理士になってからクライアントにおススメしたこともある本で初心者にもわかりやすい内容になっています。
ちなみにそのクライアントの経理の方は「法人税の分かりやすい判例の本はありませんか?」との質問をしてきた勉強熱心な方でした。すごいですよね。
その他にもいくつか読んだんですがすいません、どの本を読んだか覚えていません。
税務調査の本
税務調査の本もいくつか読みましたがこれは試験には役立たなかったと思います。
息抜きと会計事務所に就職した際の実務に役立てばと思い読みましたね。
まとめ
実務書は息抜きや補足的なものとしてまずは専門学校の教材を完璧にしましょう!