AIの進化で税理士の仕事がなくなるのか。
日経新聞が2017年に「AIによって税理士が代替される可能性が92.5
業界内では「単純な入力業務はAIに代替されるがコンサル業務は代替されない」という考えで皆さん一致していると思います。
私もそのような考えです。
AIの進化は税理士業界にとってはマイナスではなく大きいプラスとして捉えています。
単純な事務作業の時間が減りクライアントの悩みの解決やクライアントの発展のための提案に時間を割けますよね。
IT先進国エストニアの会計事情
先日、税理士会の研修で税務の電子化が進んでいるエストニアの話題がありました。
税理士業界では有名なエストニアです。
電子申告の普及率が驚異の95%というおそらく世界一税の電子化が進んでいる国ですね。
エストニアでは税制が日本に比べて非常に単純で相続税に至っては存在もしないとのこと。
AIとは少しズレるかもしれませんがAIが税務判断をしてくれるかどうかの議論以前に税務判断がほとんどいらない状態ですね。
そんな状態なので税理士という国家資格もないそうです。(実は海外で税理士という国家資格があるのはドイツ・中国・韓国・オーストラリアぐらいですが…)
しかし、現在のエストニアにも会計事務所は約4,000(法人数は約120,000)あります。
法人数に占める会計事務所の割合でいうと約3%です。
日本はというと平成28年経済センサスによれば税理士事務所・公認会計士事務所数は31,208、法人数の合計は3,305,188ですので事業所数に占める会計事務所の割合は約1%。
エストニアの方が法人数に占める会計事務所の割合は高いんですね。
まあ、集計方法等の相違や会計事務所に勤務する従業者の数の比較ではないので単純に比較はできませんがIT化が日本よりはるかに進んでいるエストニアでも会計事務所の仕事はまだまだあるということに変わりはないと思います。
ただ会計事務所の業務は二極化しているようです。
一つは税務申告業務がほとんどない税務の分析やプランニングがメインの事務所、この姿が私も目指すところです。
もう一つ逆方向としてIT化に対応できない中小零細企業のためのアウトソーシング会社としての会計事務所も生き残っているようです。
IT化はいくところまでいっても100%全員が対応はできないのでしょうかね。
10年、50年、100年後はどうでしょうか。
100%にならなければ現在の会計事務所の業務も生き残ると。ただ圧倒的に数は少なくなりますよね。
まとめ
やはり現在の日本の会計事務所の主流である人が会計入力から始めて申告書まで作成するという業務は無くなっていくのでしょう。
しかし国民が税金を納めて国が成り立っている以上、税金にまつわる仕事は無くならないということですよね。
これはどの業界でも同じだと思いますが技術の革新に合わせて柔軟に変化し革新された技術を取り入れて発展していくことが重要ですね。
進化論のダーウィンの名言とされる「生き残るのは最も強い者でもなく、最も賢い者でもない。最も変化に適応できる者だ。」が心に響きます。
コメント