2019年、今年の10月1日から地方税共通納税システムが遂に実現します!
2017年のこのツイートの前からずっと願っていたこのシステム、さてどのような形で実現するのでしょうか。
地方税の電子納税は積極的に導入してほしいです。支店が多い会社ほど納付の手間が膨大。将来的には本店所在地の自治体にまとめてダイレクト納付が理想ですね。あとは自治体さんで勝手に分けていただいて(笑)
— 税理士シマダ (@shimadacpta) August 1, 2017
地方税共通納税システムとは
地方税の納税を地方公共団体や金融機関の窓口に出向くことなく、自宅やオフィスでパソコンからインターネットを通じて簡単に行うことができるシステムです。(eLTAXホームページより)
今まで何が不便だったのか
電子納税に対応していない自治体が多い
対応している都道府県は14、
(岩手県・宮城県・埼玉県・東京都・神奈川県・静岡県・愛知県・滋賀県・大阪府・兵庫県・奈良県・島根県・岡山県・福岡県)
市区町村は10しかありません。
(仙台市・横浜市・川崎市・名古屋市・豊橋市・岡崎市・豊田市・愛荘町・大阪市・福岡市)
2008年に地方税の電子納税が導入されたものの2015年12月の静岡県を最後に新たに導入する自治体は現れず早3年半。
これは電子納税の導入に伴う基幹システムの改修コストや事務の見直しなどの負担が大きいことが原因とのことでした。
紙の納付書で納付するのが面倒
各自治体の専用の納付書(または自治体ごとのコードを記載した納付書)を使って納付する必要があり全国に支店のある法人などは何十枚、何百枚という納付書を作成し納付しなければなりませんでした。
その作業だけで1日潰れるぐらいの事務量です。
しかもそれだけ納付書が多いと納付漏れの危険もありますのでチェック作業にも時間がかかります。
あとは自治体によって取扱金融機関が限られていますので取扱金融機関以外で納付する場合は手数料が発生したりもします。
電子納税する場合も1件ずつ処理
数少ない電子納税対応自治体に納付する場合も、1件ごとにインターネットバンキングでPay-easyの処理をする必要があり、それはそれで手間です。
どう便利になるのか
上の図にある通り納税者は地方税共通納税システムにまとめて納税するだけでOKです!
しかもダイレクト納付が使えますのでインターネットバンキングにログインする必要もなくボタンを一つポチっとするだけ。
税理士が代理でポチっとすることもできますので、既に導入されている国税のダイレクト納付と合わせれば納税者側は申告・納付まで全て税理士に依頼して何の手間もかからなくなります。
あとはどれだけ全国に支店があり複数の自治体にまたがっていようと勝手にシステムが計算して各自治体に納税してくれるということ。
住民税の特別徴収でも威力を発揮しますね。
住民税の特別徴収は納期の特例もありますが基本は毎月10日まで、従業員が数名いればどの会社も複数の自治体に毎月納付しています。
これが電子納税で一括で出来ると業務効率化の効果はでかいです。
次に求められること
納税はこの地方税共通納税システムで楽になりますが地方税の申告自体は依然として各自治体それぞれにしなければなりません。
全ての自治体が電子申告に対応はしていますが電子申告データは自治体ごとに作成・送信する必要がありこれもかなりの手間。
分割基準の計算、各自治体ごとの税率の確認も大変ですよね。
自治体側も申告された分割基準、税率に間違いが無いか確認して間違いがあれば問合せ、修正・還付等の手続きをしないといけませんので色々手間とコストがかかっています。
それなら地方税共通申告システムなるものを作って納税者は課税標準と分割基準の要素のみ申告、あとはシステムが勝手に計算して分割してくれればよいですよ。
もうあの同じ申告書を自治体ごとに作成・チェックする作業はやめたいですよね。
まとめ
地方税共通納税システムが始まったら利用しない手はありません。
是非皆さん利用しましょう。
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