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超速報!令和2年度税制改正大綱をざっくり解説。

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今年も税制改正大綱が発表されましたね。

超速報として全体的に気になったものをざっくり解説いたします!

消費税の申告期限の延長

令和3年3月31日以後に終了する事業年度の末日の属する課税期間から申告期限が1か月延長できることになります。

連結法人の2か月延長まではいかなかったですね。

消費税は預り金的性格だからだそうです。

1か月も2か月も大差ない気はしますが。。

それでも1か月延長で連結納税法人以外は法人税の申告期限と一致することができますね。

納付は1か月延長すると法人税同様利子税が発生するようなので消費税も決算日から2か月以内で見込納付することになりそうです。

居住用マンションの仕入税額控除禁止

ここ数年、税制改正で網を掛ければそれを潜り抜けるスキームが登場するいたちごっこだった居住用マンションの仕入税額控除について、ついに本気出して網を掛けたようです。

住宅の貸付けの用に供しないことが明らかな建物以外の建物で高額特定資産に該当するもの、要は居住用マンションの課税仕入れについては仕入税額控除を認めないと!

3年以内に売却したり事業用の貸し付けをしたりしたらその時には調整の計算が入るようですが基本的には仕入税額控除禁止。

令和2年10月1日以後の仕入から適用になりますのでご注意を。

国外居住親族の扶養控除の見直し

国外でそれなりに稼いでいる親族について、現在の法令上は日本での所得が無ければ一定の要件のもと扶養親族として扶養控除が認められていましたが、令和5年以後は30歳以上70歳未満の国外扶養親族は原則として扶養親族の対象外になります。

留学により非居住者となった方や障害者の方、生活費の仕送りを年38万円以上受けている方は引き続き対象になります。

NISA制度の見直し・延長

貯蓄から投資への促進のためいろいろと改正が行われてきたNISAです。

今回も手直しがされるようです。

長期的な投資でない短期売買の優遇をやめるため、基本として積み立てを行っていることが必要になります。

積立投資(つみたてNISA)を1階部分とし、1階部分のある方が2階部分も利用できる仕組みです。

2階部分は現行の一般NISAとし、高レバレッジのものなど安定的な資産形成に不向きな商品は除かれます。

国外中古建物の償却費は生じなかったものとみなす

富裕層の節税手法として一般的な国外中古不動産購入スキームが封じられます。

令和3年分以後は国外不動産所得の損失があるときは国外中古建物を中古資産の耐用年数で計算した償却費は生じなかったものとみなされます。

未婚のひとり親に対する所得控除

ここ数年要望の声が多く聞かれていたものですがいよいよ実現です。

令和2年分以後、未婚のひとり親について現在の寡婦控除(特別の寡婦)と同等の要件(扶養親族である子がいること、合計所得金額が500万円以下であること)を満たせば寡婦控除(特別の寡婦)と同じく35万円の所得控除が受けられるようになります。

スタートアップ投資減税

法人版エンジェル税制とでも呼ぶべきでしょうか。

令和2年4月1日から令和4年3月31日までの限定で、一定の要件を満たすスタートアップへの投資についてその株式の取得価額の25%までを損金算入できることになります。

ただし、投資から5年以内に売却などしてしまうと損金算入した金額は一転して益金算入が必要になってしまいますのでご注意を。

研究開発税制の要件の厳格化

大法人の研究開発税制の要件は厳しくなります。

現状も国内設備投資額が当期償却額の10%を超えなければ研究開発税制が適用できないことになっていますが、その割合が30%超に引き上げられます。

所得拡大促進税制の要件の厳格化

大法人は所得拡大促進税制の要件も厳しくなります。

現状、国内設備投資額が当期償却費総額の90%以上であることの要件について、当期償却費総額の95%以上であることが必要になります。

大法人の交際費の損金不算入

現在、大法人は接待飲食費の50%は損金算入できていますが資本金等の額が100億円を超える法人は交際費は全て損金不算入になります。

連結納税制度からグループ通算制度への移行

基本的な内容はこちらの記事通りの内容になっております。

連結納税制度の改正 ≪新制度 グループ通算制度≫

適用開始は令和4年4月1日以後に開始する事業年度からです。

現在、連結納税制度を採用している場合の移行に関する経過措置も講じられるとのこと。

受取配当等の益金不算入等の個別制度についてはこれから詳細を詰めるようです。

ただ、連結納税制度と同様、包括否認規定(行為計算の否認)は設けられます。

グループ通算制度の導入に合わせて単体納税制度も公平性の点から少々改正になるようです。

寄付金の損金不算入の基礎となる資本金等の額を資本金+資本準備金としたり、貸倒引当金の金銭債権の対象から100%グループ内法人間の金銭債権を除外したりと。

ちなみに上記にある記事で記載していた中小法人の軽減税率の適用対象所得金額が個社ごとで年800万円となるかどうかについては、年800万円をグループ内の所得法人の所得の金額の比で配分するそうで、グループ合計で年800万円しか使えないこととなりグループ通算制度を利用することでだいぶ不利になってしまいますね。

30万円未満の減価償却資産の損金算入特例の見直し

30万円未満の減価償却資産の損金算入特例の対象から連結法人と従業員の数が500人超(改正前1,000人超)の法人が除かれます。

所轄の税務署が変わっても振替納税が継続できる

今まで何故出し直ししなければいけなかったのか疑問なぐらいですが、ようやく引っ越しなどで所轄の税務署が変わっても振替納税の情報が引き継げるようになります。

住所が変わったことをお知らせする異動届出書に振替納税継続の希望を記載すればよいとのことです。

今後の改正の方向性

法人税率の引下げ競争への対抗

国際的な競争力の点から近年続いていた法人税率の引き下げについて、今後は闇雲に引き下げないことが明記されました。

海外への投資は、企業競争力の向上や投資先の市場環境の活用といった事業目的で行われるものであり、税負担の軽減を目的とすべきではないとのことです。

投資を惹きつけるための法人税の引下げ競争に歯止めをかけ、各国の税源を守る措置を国際協調の下で進めていくことが必要との見解ですね。

退職金・年金課税の見直し

年金の掛金拠出時に所得控除をし、受け取るときも大きな公的年金等控除があり拠出段階・給付段階で税優遇されている現状を見直す方針のようです。

また退職金と年金、いずれで受け取るかで課税方式が変わる状態を是正し、かつ20年超の勤務で退職金課税が大きく優遇される現状の制度も転職が多くある今の日本に適さないとして見直すようです。

贈与課税の見直し

現行、多くの人を悩ませている暦年贈与と相続時精算課税贈与の問題(一度相続時精算課税を選択すると例年贈与には戻れない)は見直しの方向になるようです。

また、併せて教育資金の一括贈与と教育・子育て資金の一括贈与も次の適用期限でその必要性を改めて見直すとのこと、廃止もあり得ますね。

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